民族楽器ガイダ(4)

    楽器
    09 /18 2011
    ピスクン
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    ピスクンは円筒形の管で、アシまたはニワトコの木から作られる。イヴァン・ガイダルジエフ翁はカムチャ川に生息するナナカマドやツァリグラードの竹の節からピスクンを作った。特に竹のピスクンはとても良質で、20-30年は持つといわれる。
    ピスクンの上端部はコスクか蝋によりふさがれ、下端は振動した空気の流れ、つまり音が伝わるよう開いている。胴体部分に切り込みを入れて作られたエジチェが音の源となる。ミャフからガイドゥニツァに向かう空気の流れによる振動が伝わり、それが結果となり音が出る。下の部分には細い綿糸がエジチェと胴体部分を覆うように巻きつけられており、ガイドゥニツァの挿し込み部分の空洞の壁に密着するようになっている。この綿糸はチューニングの役目もある。より高い位置で巻いた場合は高い音を出し、低い位置で巻いたときは低い音を出す。


    それにしてもこんな構造で音を出そうというのだから凄いです。はじめてこの構造を見た多くの人は「これでどうしろと?」と言うのではないかと思います。

    ピスクンをガイドゥニツァに入れるときは、空洞の壁に強くあたらないように注意する。そのような状態では正しくない音を発するからである。エジチェは親指の穴側を向くようにすることを薦める。
    ガイドゥニツァはミャフを経由して吹くようにする。なぜなら、直接口で咥えて吹くとピスクンが湿り、柔らかくなり膨張し、音が変わるからである。2,3日間吹いたらピスクンの全体にスエット(獣油)を塗ること。こうすれば傷まず、蒸気によって音が変わることもない。


    あれっ?ピスクンにはオイルがかからないようにと書かれていましたが、飽和脂肪なら良いのでしょうか。オイルはカヴァルでも使っているオリーブオイルで十分かと思われますが、ピスクン用はどうしましょうか・・・。

    ピスクンがどもったような音を出し始めたときは、エジチェの下に(綿糸の元まで)麻くずや頭の毛を入れる。この状態で1,2日も吹けば、ピスクンは元に戻り、強い音を出すようになる。その後、毛はエジチェから抜けばよい。


    どういう状況かよくわかりませんが、舌の垂れ具合を直す感じでしょうか。というか髪の毛でもいいのですね。

    経験によれば、新品のピスクンは初めの数日は蒸気によって膨張するので、エジチェに軽くスエットを塗り、糸を強く巻きガイドゥニツァの中で1,2日寝かせるのがよい。後でその糸を外せば音は元に戻る。ピスクンをガイドゥニツァやルチロから取り外すときは、乾燥して音が変わるため長時間外に放置しないこと。その他、厳寒の中で演奏するときは、ピスクンを短い間隔で外し、水滴が凍らないように乾かすこと。


    かなりデリケートなものなのですね。実践できるか自信のないものも多くありますが、指導書によれば特に初心者にとってこれらは要チェック事項だそうです。
    まだ続きます。

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    xpucmo

    ブルガリアの言語や音楽(特にポップフォーク)を愛するあまり、現地のセミナーまで受けに行った変人。HNを現地で頂いたブルガリア名xpucmo = フリスト に統一しました。